地中熱ってどんなもの?
Basis of Ground Source Heat

「地中熱」とは、地下およそ100メートル程度までの土壌に、主に太陽の熱エネルギーが蓄えられたことで存在する摂氏数十度以下の低温の熱エネルギーのことをいいます。そして、地中熱の中でも、地下およそ20メートル程度までのごく浅い地中に存在する熱エネルギーを、特に「浅層(せんそう)地中熱」と呼んでいます。

この地中熱は、深さ10〜15メートル程度になると年間を通して温度がほとんど変わらなくなり、日本国内では地上の年間平均気温に近い摂氏15度前後に保たれています。地域にもよるものの、一般的に夏は地上の気温より低く、そして冬は高くなることから、この温度差を「地中熱利用システム」によって冷暖房や給湯、融雪などに利用することができます。

なお、地中熱と似たことばとして「地熱」がありますが、これは地表からの深さがおよそ1,000メートルを越える部分に存在する、主に地球のマグマが熱源の摂氏200度以上の高温の熱エネルギーのことをいい、地中熱とは区別されています。地熱は主に地熱発電所での発電源として利用されています。

地中熱と地熱の違い