地中熱の利用のしかた
How to use Ground Source Heat

当サイト内「地中熱ってどんなもの?」でもご紹介したとおり、地中熱は年間を通して温度がほとんど変化しないことから、夏は外気温よりも低く、そして冬は高くなるため、その温度差を冷暖房など私たちの暮らしに利用することができます。

地中熱を利用する方法にはいくつか種類がありますが、地中に「熱交換器」を埋設して、この機器が取り込んだ地中熱を「ヒートポンプ」で地上に汲み上げ、この機器が適切な温度に変換・調整した後に冷暖房・給湯・融雪などの各機能システム(2次側システム)へ供給する「地中熱ヒートポンプシステム」を使用するのがもっとも一般的です。

地中熱ヒートポンプシステムイメージ

地中熱利用の現状

地中熱は、いつでも品質(=温度)が変わらない「安定性能」、自然の熱エネルギーを低消費電力で利用できる「省エネ性能」、さらに利用による温室効果ガス発生量が少ない「環境性能」のいずれにも優れていることから、近年たいへん注目されている再生可能エネルギーのひとつです。実際に、欧米や中国では、以前から一般住宅にも広く普及が進んでいます。一方、日本国内では、主にその導入コストの高さを理由に、諸外国と比べて地中熱のくらしへの活用はあまり進んでいないのが現状です。

こうした中、日本大学工学部再生可能エネルギーシステム研究室は国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の事業において、従来の地中熱利用システムを大幅に低コスト化する技術を開発いたしました。私たち浅層地中熱利用事業組合は当研究室と連携して、この技術を取り入れた新しいシステムを「マルチ熱供給システム」として製品化し、その普及を目指して活動しています。